建て替えの新築住宅となったこの家には、建て替え前の家の古材がさまざまな場所に生かされています。全体としては和の素材を使い、想い出が深く刻み込まれた鬼瓦や化粧梁、家具などが違和感なく溶け込むように工夫されています。どこか懐かしい雰囲気を作り上げることができました。
太陽の光を十分に取り入れるように「への字」型になった住まいはまるで羽ばたく鳥のような美しいフォルムを保っています。左官職人でもあるお客様が手を加えた「塗り」部分が、無垢材の質感と完全にマッチしています。
夏障子や雪見窓など、季節感を感じさせる建具が魅力的な住まい。コンパクトながら、家の随所に大工職人の技術が垣間見られます。おまけなんですが、かわいいこどもたちのために手作りでおままごと用のミニキッチンを作成しました。
リビングダイニングの床は、無垢材を組み合わせて仕上げたヘリンボーン柄。お客様だけでなく設計者と職人のこだわりが、狂いなく美しいデザインを形にしました。決して飽きのこないシンプルで等身大の住まいに仕上がりました。
佐鳴台にある美容室「Gluck hair design」様の設計・監理をさせていただきました。